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新しい幸福論のために


以下は、毎日新聞「ニュース論争:2012年の幸福論」で行われた曹洞宗長寿院住職・篠原鋭一氏と私の友人でもある文化人類学者の上田紀行氏との対談の抜粋です。

篠原 絆という言葉は最近よく耳にしますね。でも、誰かと会っただけで絆ができたりはしない。絆とは、村の冠婚葬祭などで古老が若者にいろいろと指示する中でできてくるものです。例えば木綿一反は、お棺をきれいに包み込んで一寸も残らない大きさです。葬式を準備しながら、ノウハウだけでなく人間を教えるわけです。ところが今や、葬式は業者の仕事になり、顔の見える人間教育のシステムではなくなりました。絆は時間をかけて作られ、連綿と保たれ、変化に応じられる強さがなければなりません。お金だけでは決して得られないのです。
上田 日本人は、損得の「得の絆」と有徳の「徳の絆」の違いが分からなくなっていますね。高度成長の時代、ある国会議員の後援会に入り絆を結べば、公共投資が降ってきてお金が入るというようなことを繰り返した。しかし、絆とは本来、親子の絆のように、得をしようが損をしようがそこにあるものです。あげた分だけ返してもらうという関係ではない。篠原さんが苦悩する人たちの相談に応じる場合、誰かを救うエネルギーが一方的に流れているように見えます。しかし、救われたと感じる人たちの存在自体がこの社会の光なのです。「苦しかったけれど、生きていく元気を取り戻した」と言える人がたくさんいれば、社会にエネルギーが広がっていきます。
まぎれもなく、いま私たちは選択を迫られています。降りてなお幸福な道を模索するか、経済成長に未来への希望を託し続けるのか。政治を司どる人たちも、この問いに明確な答を出し切れていません。2012年、今年の漢字は「絆」でした。言葉の雰囲気に頼らず、その意味するところをしっかりと我がうちに求めるときです。

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